株式会社ニューロスペースは、江戸川区が実施する「快眠健診事業」の受託者として、国保健診受診者を対象に、睡眠計測デバイスを活用した睡眠の可視化と行動変容支援を、令和5年度から3年間にわたり実施しました。本記事では、本事業の概要と3年間の取り組み成果をご紹介します。

1. 江戸川区「快眠健診事業」とは
本事業は、睡眠計測デバイスを用いて参加者の睡眠傾向を可視化し、データに基づくフィードバックと行動変容支援を行うことで、生活習慣病予防など健康増進を目指す取り組みです。
プログラムは、ニューロスペースが提供する睡眠改善プログラム「Biz Sleep」をベースに、約5週間にわたって実施し、①睡眠の計測、②データの可視化とフィードバック、③睡眠改善に向けた行動の実践という3ステップで、参加者が自身の睡眠の特徴や生活習慣との関係に気づき、無理なく生活改善に取り組める設計としました。
2. 3年間で「どんな方が参加したか」
3年間で300名強の申込があり、申込者のうち参加に至った割合は、令和5年度の60.3%から令和7年度には78.1%まで向上しました。参加者の特徴としては、以下の傾向が見られました。

本事業は、国保健診の機会を活用して案内を行うことで、健康を見直すタイミングにあわせて参加を促し、住民の関心を効果的に引き出すことができました。
3. 主な成果
(1)睡眠満足度の向上
本事業の開始前と終了時の睡眠満足度を比較したところ、「睡眠に満足している」と回答した割合は、開始前18.5%から終了時47.3%へと大きく増加しました。

また、日中の眠気や集中力低下などの支障について「問題なし(支障なし)」と回答した割合が改善し、睡眠改善が、日中の生活の質(QOL)の向上にもつながっていることが示唆されました。
(2)睡眠データの改善
睡眠データは、「睡眠の量」と「睡眠の質」の両面から、次の4項目で分析を行いました。
1. 平日と休日の睡眠時間差
2. 起床時刻のばらつき
3. 深い睡眠時間
4. 睡眠効率
その結果、4項目のうち1つ以上に改善が見られた参加者は91%で、ほとんどの参加者で客観的な睡眠データの改善が確認されました。

(3)生活習慣の改善
睡眠に影響を与える生活習慣(10項以上目)について、事業参加前後で実践度を比較したところ、多くの項目で実践度が向上しました。特に「就寝前にリラックスする習慣」「入浴習慣の見直し」「朝の光を浴びる習慣」「食事時間の見直し」「適度な運動の実践」などの行動の変化が確認されました。睡眠データを可視化することで、自身の生活習慣と睡眠の関係を理解し、具体的な行動変容につながったことがうかがえます。
(4)高いプログラム満足度
本事業に関する満足度を終了時アンケートにて確認したところ、85%の参加者が「大変満足している」「満足している」と回答しており、プログラム全体に対する高い評価が確認されました。

4. 参加者の声
アンケートでは、参加者から次のような声が寄せられました。(一部要約しています。)

5. 3年間のまとめ
本事業では、計測デバイスによる睡眠の可視化と、データに基づく行動変容を支援しました。参加者の多くは、「自分の睡眠状態を知りたい」「睡眠の悩みを改善したい」という課題意識を持って参加しており、睡眠に対する高い関心と改善ニーズがあることが確認されました。
また、睡眠データの可視化によって、参加者は自身の生活習慣と睡眠の関係を理解し、具体的な行動改善につなげることができました。その結果、主観的および客観的な睡眠改善が確認されました。
本事例は、睡眠の可視化と専門的支援の組み合わせが、住民の意識変容・行動変容を促し、生活の質(QOL)向上に寄与する可能性を示すものです。 ニューロスペースでは、江戸川区をはじめ複数の自治体と連携し、地域特性に応じた睡眠支援を推進しています。今後も睡眠の専門企業として、自治体の健康政策や住民の健康づくりを支援してまいります。同様の取り組みにご関心のある自治体様は、ぜひお気軽にお問い合わせください。