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健康経営の睡眠施策事例10社|企業は何を実施している?【2026年版】

· お知らせ,お役立ち情報,健康経営
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■健康経営の睡眠施策事例10社|企業は何を実施している?

「健康経営で睡眠が重要なのは分かった。でも実際に他社は何をしているのか?」

人事・健康経営担当者から、私たちがよくいただく質問です。

睡眠施策というと「睡眠セミナー」を思い浮かべる方も多いと思いますが、実際の企業では、現状把握、SAS対策、個別支援、睡眠計測、シフト勤務対策などを組み合わせた取り組みが増えています。

今回はニューロスペースが支援してきた企業の中から、特徴的な10社の事例をご紹介します。ニューロスペースではこれまで累計200社・10万人以上の睡眠改善支援を行っています。

10社の睡眠施策を一覧比較

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1.GSユアサ|データから「睡眠」を重点課題に

GSユアサでは、健康診断やストレスチェック等のデータとプレゼンティーズムを分析した結果、食事や運動などの生活習慣と比較して、睡眠が生産性に影響している可能性があることが見えてきました。

そこで「MySleep」「SASサーベイ」「睡眠セミナー」を全社展開しています。

ポイントは、「睡眠が大切だから始めた」のではなく、社内データから課題を特定していることです。

2.旭化成|ハイリスク者に7週間の睡眠改善

旭化成では、ISI(不眠症重症度質問票)をもとに睡眠課題の大きい従業員を対象とし、Fitbitによる睡眠計測、個人レポート、研修、個別相談などを組み合わせたプログラムを実施しました。

参加者の約70%で睡眠満足度、約80%でISIスコアが改善し、満足度も89%となりました。

全社員に同じ施策を行うのではなく、ハイリスク者に厚い支援を行う事例です。

3.レゾナック|「知る→測る→改善する」を段階的に実施

レゾナックでは、最初に睡眠セミナーとMySleepを実施し、従業員の関心と理解を高めました。

その約1年後、より個々の睡眠課題へアプローチする施策としてBizSleepへ発展。約7週間のプログラムでは、完遂率100%、参加者の80%で睡眠満足度改善という結果が得られています。

一度にすべて実施するのではなく、段階的に施策を深めるという点が参考になります。

4.プレス工業|従業員の眠気を可視化

プレス工業では、自社の生活習慣調査から「日中の眠気や倦怠感」を抱える従業員が多く、それが業務パフォーマンス低下につながっている可能性が分かりました。

そこでMySleepによる睡眠状態の把握を導入し、産業保健スタッフによる個別支援につなげています。

健康診断や既存サーベイの課題を、次の具体的な介入につなげる好例です。

5.三井情報|健康診断・ストレスチェックから対象者を選定

三井情報では、健康診断やストレスチェックをもとに産業医が睡眠ハイリスク者を抽出し、対象者へBizSleepの参加を案内しました。

定員30名に対して100名から応募があり、Fitbitによる「自分の睡眠の見える化」が従業員の関心につながりました。

これは産業医による対象者選定+本人の自発的参加という設計です。

6.東京メトロ|交替勤務者を優先して継続介入

東京メトロでは、睡眠を健康経営戦略マップの主要施策の一つに位置づけています。

特に電気部や工務部などシフト勤務・宿泊勤務がある従業員を優先し、毎年約150人を対象として睡眠改善プログラムを継続しています。

鉄道のように勤務体系そのものをなくせない業種では、勤務実態に合わせた睡眠対策が重要です。

7.阪神電気鉄道|「睡眠で休養が取れている」をKPIに

阪神電気鉄道では、定期健診で「睡眠により休養が取れている」と回答した従業員の割合が3割台という課題があり、睡眠改善プログラムを導入しました。

2024年度の参加者約30名では、約80%で睡眠満足度が改善し、93%がプログラムに満足したと回答しています。

健康診断の睡眠休養感を起点として施策を設計している点が特徴です。

8.三菱ふそうトラック・バス|睡眠教育とSAS対策を組み合わせる

三菱ふそうトラック・バスでは、「睡眠セミナー」と「SASサーベイ」を組み合わせて実施しています。

全社員への睡眠リテラシー向上と、疾病リスクへのアプローチは別物です。

ポピュレーションアプローチ+疾病リスク対策

を組み合わせる考え方が参考になります。

9.トヨタ自動車|実際のシフトに合わせた睡眠教育

トヨタ自動車の明知事業所では、夜勤を含むシフト勤務者や産業保健スタッフを対象に睡眠セミナーを実施しています。

一般的な睡眠知識だけではなく、実際の勤務体系を踏まえた睡眠・仮眠の方法を紹介しました。セミナー2か月後のアンケートでは、「寝つきが良くなった」「午後のパフォーマンスが上がった」といった声も寄せられています。

10.京浜急行電鉄|安全輸送を「睡眠」から支える

京浜急行電鉄では、シフト勤務で働く現業社員を対象として睡眠セミナーを実施しました。

まず現業長・助役74名が受講し、その後アーカイブを一般社員にも展開する設計としています。

特に運輸業では、睡眠は健康施策であると同時に、安全管理施策としての意味を持ちます。

■10社の事例から分かる4つの共通点

各社の施策は違いますが、成功している事例には共通点があります。

①自社の課題を先に測る

②全社員とハイリスク者を分ける

③職種・勤務体系に合わせる

④実施後の変化を測る

つまり、睡眠セミナー、アプリ、ウェアラブルなど「何を導入するか」よりも、

「自社では何が課題なのか」

から逆算することが重要です。

詳細は以下の関連記事も閲覧ください。

執筆者 :小林 孝徳(こばやし・たかのり)

株式会社ニューロスペース 代表取締役社長

一般社団法人 日本睡眠教育機構認定 上級睡眠健康指導士
一般社団法人睡眠ヘルスケア協議会 理事長
Forbes Japanオフィシャルコラムニスト。

自身の睡眠障害の実体験をもとにこの大きな社会課題を解決したいと決意し2013年に株式会社ニューロスペースを創業。これまで健康経営や働き方改革を推進する企業200社10万人以上のビジネスパーソンの睡眠改善を支援。一人ひとり最適な答えが異なる睡眠を、如何に楽しくデザインし改善できる仕組みづくりを専門としている。

著書:

・ハイパフォーマーの睡眠技術 Sleep Skill(実業之日本社)
・あなたの良眠ナビ(池田書店)
・夜型さんの無敵の仕事術(ナツメ社)